精神の輝き

今日、久しぶりに訪ねた知人の家ですばらしい人に会いました。
その人は右の顔が火傷か何かでただれていました。右目は潰れたようになっていて僕も初めは少し驚いてしまったのですが、それは後から気付いた事実に比べればとても小さなことでした。

初め、僕は変に気をつかうのは傷つけてしまうかと思い、火傷のことを尋ねようかと思っていました。
でも、しばらくしてあることに気付き、尋ねるのをやめました。

その人はその火傷を隠すことなく堂々とさらけ出していたのです、あまりに堂々としているからその事実に気付くのにしばらくかかってしまいました。

それに気付いた瞬間、この人は自分自信を受け入れているのだと理解しました。
話す時も真っ直ぐに僕を見ていて、何一つ自分を卑下しているそぶりはありませんでした。
ですから「あぁ、この人は同情なんて求めていないんだ、火傷のことなんて聞く意味はないな」と思い、顔のことは何も聞きませんでした。
ただ、僕はその人の目を見て、恐怖を感じました。その目を見ると僕はなんと矮小で弱い人間なんだろうかと認めざるを得なかったからです。あんな強い心には程遠いことを自覚させられました。

その人は、自分を貶めることなく、人に優しく、笑顔のとても美しい人でした。